「休み方改革」からつながる!より良い職場作り!

休み方改革で有給の取得が義務化され、有給取得が推進されるようになりました。
これは「休み方改革」の一環であり、その背景には日本の長時間労働、年次有給休暇の取得率の低迷があります。

休み方改革は、長時間労働や過剰労働を是正するという目的を「従業員の権利である有給休暇取得」という働き方改革とは違う切り口で行っていく施策になります。

目次

1.休み方改革とは

近年、少子高齢化などの環境の変化により、女性や高年齢者の労働参加が増えています。それに伴い共働き世帯も増加しており、時代に合った働き方へのシフトは多くの人にとって急務です。
しかし、実際には企業の体制や働く人々の意識は必ずしも変化に適応できておらず、仕事とプライベートの両立が難しくなっています。

休み方改革とは、プライベート面で充実した時間を持てるよう官民一体となって、労働者が休暇を取得しやすい環境を作る取り組みとなっています。

2.休み方改革と働き方改革の違い

【働き方改革】

長時間労働の是正や雇用形態による待遇の不公平性の是正、テレワークなどの柔軟な働き方の環境整備などの取り組みが該当します。

【休み方改革】

長時間労働の是正や年次有給休暇の取得促進など休暇を取得しやすくする取り組みが該当します。

3.休み方改革のメリット

  • リフレッシュする時間を確保することで、仕事の疲れやストレスを軽減できる。
  • 子育てや介護などのプライベートの充実化から仕事へのモチベーションを維持できる。
  • 離職率低下につながり、求人に対して就職応募者が増える。

4.休み方改革のデメリット

  • 仕事負荷や進め方を見直さずに進めると他の人の負荷が増えたり、残業が増える。

5.休み方改革の施策

(1) 有給休暇取得義務化

2019年4月に「働き方改革関連法」が施行され、年10日以上の年次有給休暇が付与される可能性のあるものに対し、付与した日付から1年以内に5日の有給休暇を使用者が指定して取得させることが義務付けられます。また有給休暇の取得義務化に反した場合、会社側は一人につき30万円以下の罰金に処せられると定められています。

従業員に有給取得を促すため、計画的付与制度で有休を消化させたり、年次有給休暇管理簿を作成し活用する方法があります。

計画的付与制度とは、年次有給休暇のうち5日を超える分については、労使協定を結べば計画的に休暇取得日を割り振ることができる制度のことをいいます。
計画的付与によって、年5日取得の義務を果たせるのはもちろん、誰がいつ休むのか事前に把握できるようになり、事業の見通しを立てやすくなります。
しかし、計画的付与は、従業員自身が自由に取得できる有給日数が減るため、従業員から会社に対して、不満を抱かせることにつながる可能性があります。

年次有給休暇管理簿 は年次有給休暇の取得状況を正確に把握するために「基準日」「付与日数」「取得日数」「残日数」「取得時季」等の必要事項を記載する管理簿になります。正確な管理を行い、有給休暇を効率的に取得してもらうためのツールとして活用できます。

(2) 仕事休もっ化計画・プラスワン休暇

厚生労働省では「仕事休もっ化計画」と題して、年次有給休暇の計画的な取得促進を定期的に呼びかけています。
具体的には、仕事をチーム内で情報共有し、休みやすい職場環境を作ること、年次有給休暇の計画付与制度の導入、土日・祝日に有給休暇をプラスして連休にする「プラスワン休暇」の促進などが広報されています。

(3) プレミアムフライデー

プレミアムフライデーは2017年にスタートした月末の金曜日に早めに仕事を終わらせて、週末に豊かな時間を持つ習慣を定着させようとする取り組みです。
労働時間を短くするという目的と給与支給日にあたる月末金曜日の消費やレジャーを活発する目的があります。

プレミアムフライデーは 実施されたものの、まだ実施されていないところがほとんどのようです。実施されているのは公務員や大企業がほとんどで、中小企業はほとんど実施されていません。実施されていない理由は、仕事の負担になったり、時給者で生活・経済面で減収になってしまうからです。

(4) プラスワン休暇

プラスワン休暇とは、計画的な有給休暇の取得を促す取組であり、土日祝日にプラスして1日休暇を組み合わせ連休を取ることを推進する施策です。
メリットとして、事業所側は労務管理がしやすく計画的な運営ができます。また、従業員は、ためらいを感じずに有給休暇を取得することができます。
社員みんなが計画的に休暇をとれるようにするためには、休暇前までに仕事を計画的に進め、休んでいる期間に仕事に支障がないような業務の情報共有化、フォロー体制の構築が必要になります。

6. まとめ

休み方改革を導入するには業務効率の向上を図るための施策も導入しなければなりません。しかし休み方改革の導入によって得られるメリットはとても大きいものだと言えます。休み方改革に力を入れている企業と入れていない企業で差が出来ており、求人の募集案内から求職者へわかる部分があります。

社員からの会社満足度が低いと感じている企業や離職率の高さに困っている企業、また採用活動がうまくいかない企業はまずは休み方改革を実践してみてはいかがでしょうか。

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